高麗人参は自家栽培できる?

高麗人参は韓国や中国だけでなく、日本でも栽培されています。 江戸時代の八代将軍徳川吉宗が当時の農学者などに命じて日光で初めての栽培が確認されて以来、福島県会津地方や島根県松江市の大根島、長野県東信地方が代表的な生産地です。特に長野県東信地方は、国内のおよそ70%を生産していることで知られています。

実際に高麗人参が日本の土壌でも栽培できるとなりますと、もしかしたら自家栽培もできるのではないか?と思われる人もいるのではないでしょうか。

ここでは、果たして自家栽培が可能なのか?という点を踏まえて、高麗人参の栽培について解説していきます。

まずはトウモロコシ畑から

高麗人参は白参と呼ばれるもので4年、紅参と呼ばれるもので6年が経過したものでないと、市場に流通されることはありません。そのため、高麗人参を栽培するためには、長期間の栽培に耐えられるだけの土壌づくりから始めることになります。

まずは高麗人参を栽培することを前提として、トウモロコシを栽培します。トウモロコシを栽培することで、土の中に発生する過剰な窒素を除去して、栽培に適した環境づくりをしていきます。

実を収穫したトウモロコシは、枯れた茎や葉が土にとって非常に良い栄養分となり、その後の高麗人参づくりに大きく役立ちます。

高麗人参の苗植え

トウモロコシ栽培を1年から2年行った後に、ようやく高麗人参の苗植えができるようになります。

高麗人参は4年から6年といった長期間の栽培となるため、苗を植える土を硬くさせないように藁を敷いてから、作成した畝(うね)の中へ苗を植えていきます。

高麗人参は直射日光を避けて栽培するため、人参小屋と呼ばれる日よけのついた専用の覆いや、風よけのための柵も必要です。その後4年ほど経過すると花が咲き、夏には赤い実をつけます。最終的な収穫は4年から6年が目安です。

連作に向かない高麗人参

高麗人参は生育するまで長い期間がかかることから、土地が持っている栄養分の大半を吸収してしまうため、収穫後は土がもう一度栄養分を取り戻すまで、10年ほど待つ必要があります。

最初のトウモロコシ栽培が1年から2年、高麗人参の苗を植えてから収穫まで4年から6年としますと、6年から8年がトータルの栽培期間となります。その上、10年ほど土を休ませる期間を考慮しますと、次の高麗人参を栽培するまで、16年から18年ほどかかることになります。

高麗人参は自家栽培できるのか?

もしも高麗人参を自家栽培する場合、6年から8年の間、高麗人参専用の畑を用意する必要があります。ある程度畑の広さに余裕がある場合や、栽培のための時間や手間を惜しまない情熱や体力があれば、自家栽培で収穫できる可能性があるかもしれません。

しかし、高麗人参の栽培は長期に渡るため、害虫対策や土壌づくりなどの熟練の技術と知識が必要です。「不可能」とまでは言えませんが、自家栽培はかなり難しいでしょう。