高麗人参の代用になるものってある?

高麗人参の持つ代表的な栄養素といえばサポニン(ジンセノイド)ですが、このサポニンは、他にも大豆や小豆や黒豆といった身近な食材から摂ることができます。

大豆サポニン

サポニンは含まれる食材ごとに名称があり、大豆に含まれるサポニンは大豆サポニンと呼ばれます。大豆サポニンは茹でた時に出る灰汁(アク)の中の渋みやエグみといった成分です。

高麗人参のサポニン(ジンセノイド)と同様、大豆サポニンにも、増えすぎた活性酸素を抑制する抗酸化作用があります。

活性酸素は紫外線やストレスなどで増加する傾向があり、適度にある分には良いのですが、一定量を超えてしまいますと、体内の酸化をする方に使われてしまうため、シワやシミといった形で表面に現れてしまいます。

そこで、抗酸化作用を持つ高麗人参や大豆などの食材を摂ることによって、体内の活性酸素のバランスを正常に導くことにつながります。

小豆サポニン

お赤飯やみつ豆などで使われる小豆にも、小豆サポニンと呼ばれるサポニンが含まれています。サポニンには前述した抗酸化作用の他、優れた利尿作用があることから、摂り過ぎた塩分や血液内の悪玉コレステロールを排出する効果があります。

小豆サポニンは、小豆の皮に多く含まれており、煮汁の中に溶け出すことから、小豆だけを食べるよりも、小豆の煮汁とともに食べることで、より効率的に小豆サポニンを摂ることにつながります。サポニンと同様に利尿作用のあるカリウムも含まれていますので、むくみの改善へのダブル効果が期待できます。

黒豆

お正月のおせち料理の煮豆で使われる黒豆にも、サポニンが含まれています。大豆や小豆と同様、皮の部分に多く含まれています。黒豆の持つ栄養素にはサポニンの他、小豆にも含まれるポリフェノールの一種であるアントシアニンや、大豆に含まれる女性ホルモンに似た成分のイソフラボンがあります。

田七人参と西洋人参

高麗人参と同様、古くから漢方で使われてきた食材である田七人参にもサポニンがあることが認められています。他にもアメリカやカナダで採れる西洋人参にも、サポニンが含まれています。

ゴボウにはサポニンは含まれない?

高麗人参の代用となるものとして見かける食材にゴボウがありますが、これはゴボウの持つポリフェノールである「クロロゲン酸」にもサポニンと同様の抗酸化作用があることから、混同されたものという説があります。

ちなみにサポニンが含まれているのは「ヨウシュヤマゴボウ」であり、非常に毒性が高いため、食用としては流通されていません。それから漬物などの食用として販売されている「山ごぼう」はまったく別の種類です。

まとめ

高麗人参の持つ栄養素のひとつであるサポニンを含む食材には、大豆や黒豆や小豆があります。大豆や黒豆や小豆は、煮汁ごと食べることで、より多くのサポニンを摂ることにつながります。